白線の上を走りたい

おじさんローディーのロードバイク散財記録

フロントハブのグリスアップ

おもむろにはじめてみる本ブログ...

ロードバイクに乗り始めてまだ一年未満だが、ここ最近は週末に乗ったり乗らなかったり、ピーク時と比較するとややモチベーションが低下しつつある今日この頃。。。

今現在は、パーツ整備などメンテナンス方面に興味を示している傾向にあり、まずはその手順等を備忘録的な意味も込めて記事として残しておくことにした。
またあわよくば本記事に綴った内容が、ロードバイクをこよなく愛する同志の方々の一助になったりなんかしちゃったりすると、これ幸いである。

なお当方もネット検索した他の方の記事内容等を鵜呑みにし、それをベースに実践・アレンジした内容にて執筆しているため、参考にされる方はあくまでも自己責任でお願いしたい。
併せて、ロードバイク関連で 無駄遣いした  購入した各種パーツや工具類の価格(記事中の特記なき記載額は執筆時Amazon価格)・レビュー等を織り交ぜながら、散財記録も兼ねる内容にできたらと考えている。

将来的に本ブログを見返した時に、「あの頃の私は若かった...」と遠い目になること請け合いである。

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さて最近のマイブームはグリスアップ。
要・不要箇所問わず、やたらとグリスを塗りたくることにより「メンテナンスしたった感」をかもし出し、多幸感に包まれるというロードバイク生活を送っている。

まず今回は、フロントホイールハブのグリスアップを取り上げる。 

 

グリスとグリスガン

シマノ デュラエース グリス 100g(Y04110200)DURA-ACE

シマノ デュラエース グリス 100g(Y04110200)DURA-ACE

 
  • ¥1,191

当方、ローディー御用達の品「シマノのプレミアムグリス(デュラグリス)」を保有しており、つい数週間前にフロント・リアハブとも本グリスにてグリスアップしたばかりで、これがロードバイク購入後初のハブグリスアップになる。
グリスアップ後のライドでは、ホイールが以前よりスムーズに回るような感覚を体感でき、特に不満という不満はなかった。

自ら実施したハブグリスアップの効果(半分以上はプラシーボ効果かも知れないが...)に自己満足し、しばし恍惚感に浸るのも束の間、、、ハブのベアリング部のような比較的高回転になる箇所には、デュラグリスより軟らかいちょう度(グリスの硬さ)のものが適してるとのネット情報を得て、やめときゃいいのに新たなグリスを物色...
 適当にネット検索した  厳選なる調査の結果、どうやらハブ用途としてはフィニッシュラインのセラミックグリスなるものの評価が高い。

FINISH LINE(フィニッシュライン) セラミックグリス 60g

FINISH LINE(フィニッシュライン) セラミックグリス 60g

 
  • ¥1,019

ただし、お値段は少々お高めである。
保有しているデュラグリス同様、パッケージはチューブタイプではあるが、先っちょが細くなっていないので狭い場所に直接グリスを充填するのには不向きであろう。

当方は出来るだけスマートにグリス塗布したいというコンセプトを掲げており、極力お手手を汚したくないのである。
そういう意味では、チューブで先細り形状のデュラグリスは使い勝手がよく、万能グリスとしての守備範囲の広さも持ち合わせた秀逸な商品である。
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一方、スマートなグリス塗布に欠かせないツールと言えば、やはりグリスガンの存在を無視することは出来ない。
当方このグリスガン、実際に使ったことはないものの「メンテナンスしたった感」を味わうにはさぞかし持ってこいのシロモノだと前々から感じていた。

ほ、欲すぃ...

グリスを物色していたはずなのに、いつの間にかグリスガンを購入すべく物色をしている自分にふと気付く。。。
この次から次へと欲しいものが湧き出てくる不思議な現象は、ロードバイクあるあるの1つであろう。 

FINISH LINE(フィニッシュライン) グリスガン TOS03800

FINISH LINE(フィニッシュライン) グリスガン TOS03800

  
  • ¥2,419

フィニッシュラインからも専用のグリスガンが商品化されているが、しがないお小遣い制サラリーマンである当方にとっては、躊躇なくポチることが少々困難な価格設定だ。
このままフィニッシュラインのグリスガンを選定してしまっては、今月のお小遣いがフィニッシュしてしまう...
と、より安価なグリスガンを物色していると、、、ありますがな、ありますがな👇👇👇

  •  ¥726

庶民ローディーの味方「AZ」、、、ぱねぇコスパで他を圧倒する日本のケミカルメーカーである。
正直初見で「安っ...大丈夫か...?」と感じたこの商品、その名も「1ウェイ チッコイグリースガン」。
いささかふざけたネーミングであるが、AZ社は当方が信頼を寄せているメーカーのひとつであり、既に同社のいくつかの製品を使用・体験し、そのパフォーマンスについては疑う余地がないことを知っている。

案の定このグリスガン、「コスパ最高!」とネットの評判も上々、、、グリスプッシュ後に惰性で少し漏れ出てくるという情報だけは気になったが、別途フタを調達することで対策出来そうである。
もうこのコスパかつ高評価ゆえ、ポチらない手はないとマウスに手が伸びかけたが、今月はもう既に他のロードバイクグッズをいくつかポチっている...
我が家のAmazonプライム会員登録は妻名義で行なっているため、ポチった情報は漏れなく妻に通知がいく...
ここ最近の散財状況からすると、準禁治産者宣告もされ兼ねないため、一旦思い留まることにした。

そんな折、ふと立ち寄った近所のホームセンターでAZ製品コーナーを発見、、、そこで視界に飛び込んできた同グリスガンをテッポウウオのごとく買い物カゴへ。 (グリスガンだけに...) 
ハブ用として購入予定のグリスは、フィニッシュラインのセラミックグリスにほぼ決めていたのだが、数種類のAZグリスが蛇腹容器入りで陳列されているのを見て、急激にグリスも欲しくなる。
大小いくつかのサイズがあり、どれもお財布に優しい価格設定、また何より店頭購入ということで妻に知られることなく入手が可能、、、と、購入予定品の乗換えをするのには充分過ぎる条件が揃っていた。

その場でスマホを取り出し、ロードバイクに適したAZグリスの種類について調べたところ、当方が求める用途においてはリチウムグリースとウレアグリースなるものが特にマッチングするようだ。
ウレアグリースはリチウムグリースより耐熱性や耐水性に優れているようで、詳しいことはよくわからないが、言うなればハイスペック品なのである。
価格は若干高くなるが、当方「ハイスペック」という響きにめっぽう弱いため、迷わずウレアグリース(蛇腹容器入り80g)をチョイス。

AZ(エーゼット) 袋入り ウレア グリース 80g C788 [HTRC3]

AZ(エーゼット) 袋入り ウレア グリース 80g C788 [HTRC3]

 
  •  ¥269

 

AZ(エーゼット) ウレア グリース ジャバラ 20g DS782 [HTRC3]
 
  •  ¥297

本当は作業時のハンドリングし易さの観点から、一番小さいサイズの20gが欲しかったのだが、残念ながら売り切れていた。
まぁ、20gだとすぐに使いきってしまうような気がするし、また買い足す手間を考えると、結果的には残量を気にせずガンガン使える  (グリスガンだけに...)  80gでよかったのかも知れないと自己暗示を掛ける。
ちなみに執筆時のAmazonでの売価は、80gより20gの方が高い価格設定になっている。

しかしまぁ、グリスガンとグリス(80gでしかも高性能!)合わせて1000円チョイ、、、なんというコストパフォーマンスであろう...
と、満足気にホームセンターを後にした当方、、、ロードバイクを趣味にしてから、凶悪な値段のグッズがやたら多いため、やや金銭感覚がブッ壊れ気味ではあるが、そのワイルドな価格設定がまかり通る業界の中にあって、オアシス的存在の「AZ」。
本メーカーに敬意を表し、水木一郎ばりにこう叫びたい衝動に駆られた。
「エーーゼェーーーッット!!」と...

 

作業対象となるフロントハブ

作業対象となるホイールは「シマノ WH-RS010」、ロードバイク用のシマノ最安ホイールで、多くのつるし(完成車)に付属され、前後ペア重量1890gのいわゆる「鉄下駄」と揶揄されるホイールのひとつである。
多くのローディーが遅かれ早かれ、よりハイスペックなホイールに乗り換えていくという通過儀礼が慣習化している中、完成車購入当初は苦楽を共にし、切っても切れない相棒のような存在だったにもかかわらず、新しいホイールに乗り換えられた途端に見向きもされなくなる悲劇のホイールである。
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当方は他のホイールを履いて走ったことがないので乗り味等の比較は出来ないが、このWH-RS010、そんなに悪いホイールではないのでは?と感じている。
その重さゆえなのかは分からないが下り坂や平地などでは、クランクを回す足を止め惰性で進んでいても、高級ホイールとおぼしきホイールを履き懸命にクランクを回す前を走るローディーに追いついてしまい、ブレーキングを余儀なくされるというシーンが頻繁にある。
その度に「農民出のお前が貴族連中に全く引けを取らないなんて、、、くっ、お前ってヤツは...」(何の話だ...)と、なんとも愛おしい気持ちになる。
そのうち多分に漏れず当方もホイールを買い換えることになると思うが、その日が来るまでは目一杯愛情を持ってメンテナンスしてやろうと思う。。。

涙腺を刺激するようなイイ話ついでに少し横道に逸れるが、シマノのディーラーマニュアルを見ていて気付いたことが、、、完全に勘違いしていたのだが、WH-RS010ハブと105ハブは違うということ。
まず105のハブは「HB-5800」という型式である。
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当方はオール105(5800系)コンポの完成車を購入したため、てっきりこのホイールについているハブも105ハブであると思い込んでいたのだが、WH-RS010についているハブは「HB-5800」ではなく「WH-RS010のハブ」であるということだ。
この2つのハブは分解方法や使用工具が多少異なるので注意が必要である。

 

準備品

① 13mmハブスパナ (厚みが薄いスパナ)
② 17mmスパナ (モンキーレンチ、ハブスパナでも可)
③ グリス (ウレアグリース)
④ パーツクリーナー
⑤ ウエス
⑥ ピンセット

 必須ではないが「メンテナンスしたった感」が増幅するもの

③ グリスガン
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BIKE HAND ハブスパナセット 13/14/15/16/17/18mm YC-257ABC

BIKE HAND ハブスパナセット 13/14/15/16/17/18mm YC-257ABC

 
  • ¥907

 

SUN UP 両口スパナ 6丁組

SUN UP 両口スパナ 6丁組

 
  • ¥842

 

ロブテックス(エビ) ハイブリッドモンキレンチ 200mm UM30

ロブテックス(エビ) ハイブリッドモンキレンチ 200mm UM30

 
  •  ¥1,741

 

  • ¥1,227

 

日本製紙クレシア キムワイプ S-200 箱入り 120×215mm 200枚 6個入

日本製紙クレシア キムワイプ S-200 箱入り 120×215mm 200枚 6個入

 
  • ¥1,380

 

フロントハブのグリスアップ手順

f:id:manayuzu34:20180327205026j:plainf:id:manayuzu34:20180327205053j:plain👆【クイックレリーズ取外し】

 

 

f:id:manayuzu34:20180327205820j:plain👆【ロックナット締め合せ解除】
※ 以降、ロードバイクに取り付けた状態のホイール右側面を「表側」、左側面を「裏側」と呼称する。

13mmハブスパナを固定した状態で、17mmスパナを写真矢印方向に回して、表側のロックナットの締め合せを解除する。(フロントハブの構造は左右対称なので、裏側のロックナットを解除するという手順にしても構わない)

 

 

f:id:manayuzu34:20180327205927j:plain👆【ロックナット取外し】

 

 

f:id:manayuzu34:20180327210018j:plain👆【軸間座(スペーサー)取外し】

 


f:id:manayuzu34:20180327210059j:plain👆【玉押し取外し】
手で回して取れるが、表側の玉押しを回すより、裏側からハブ軸を回した方がやりやすい。

※ この玉押しはコーンとも呼ばれ、カップ状のワンに内包されたベアリングボールを玉押し(コーン)で押さえて回転を調整する機構を「カップアンドコーン」という。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327210337j:plain👆【ハブ軸取外し】
裏側からハブ軸を抜く。(裏側の玉押し、ロックナットは取外す必要はない)

数週間前にデュラグリスでグリスアップしたため、さすがにまだグリスコンディションはよく、変色・劣化等はしていない。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327210418j:plain👆【ベアリングボール取外し】
ピンセット等を使用し、表裏(ホイールを立てた時の左右)のベアリングボールをそれぞれ取外す。(WH-RS010フロントハブのボールは左右それぞれ11個ずつ)

ちなみに左右のベアリングボールは磨耗状態が異なるため、厳密には混在させない方がよいらしく、こだわる方はきちんと分類しながら取外しているようである。
当方においてはハブ軸を引き抜く際、ポロポロとボールがこぼれ落ちてしまい、かなり早い段階で左右の区別が付かなくなってしまったため「混在上等!」と、特にこだわらない方針に変更した。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327210530j:plainf:id:manayuzu34:20180327210542j:plain👆【洗浄】
エス・パーツクリーナーを使用し、各部位を洗浄。(ちなみにパーツクリーナーもAZ製)

ベアリングボールは茶漉しがあると洗浄しやすい。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327210643j:plain👆玉押しの虫食い症状が見られる、、、これがあるとベアリングのザラツキ・ゴロツキにつながり、ハブ回転抵抗の増加要因となる。

見なかったことにする...

 

 

f:id:manayuzu34:20180327210734j:plainf:id:manayuzu34:20180327210806j:plainf:id:manayuzu34:20180327210845j:plainf:id:manayuzu34:20180327210902j:plain👆【グリスアップ・ボールセット(表側)】
(グリスガンを使用し) 表側のカップにグリスを適量注入し、ベアリングボールをセット後、ボールをコーティングするように再度グリスを注入する。
その後、グリス塗布済みの玉押しを被せる。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327211012j:plainf:id:manayuzu34:20180327211021j:plain👆グリスガン購入後の初オペレーションである、、、プッシュの加減にコツが必要であり、はじめのうちは意図しない回虫を量産してしまうが、慣れるとピンポイント注入が可能で作業するのが非常にに楽しい。
また意外と盲点だったのが、ガン先がヘラ代わりになることで、グリスをならしたりするのに便利である。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327211121j:plainf:id:manayuzu34:20180327211205j:plainf:id:manayuzu34:20180327211210j:plain👆【グリスアップ・ボールセット(裏側)】
ホイールをひっくり返して裏側のカップも同様にグリスアップとボールセットを行う。

※ グリスの注入量については諸説あるが、多過ぎると潤滑目的で入れたグリスが逆に抵抗成分になってしまったり、ゴミの混入を誘発し易くなるということもあり、注入空間の半分程度が好ましいというネットの情報はそれなりに納得出来るものであるが、当方はいつまでもピュアな少年の心を持ち続けているような性格上、グリスはもりもり溢れるほど塗ってしまうタイプの人間である。
ちなみに某有名うどんチェーン店では天カスとねぎを山盛り入れ、某有名牛丼チェーン店では紅しょうがと七味を山盛り入れる。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327211457j:plainf:id:manayuzu34:20180327211504j:plain👆【ハブ軸取付け】
グリス塗布したハブ軸を挿入し、手でねじ込む。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327211554j:plainf:id:manayuzu34:20180327211604j:plainf:id:manayuzu34:20180327211610j:plain👆【軸間座・ロックナット取付け】
ホイールをひっくり返し、軸間座(スペーサー)を取付け、ロックナットを手で軽くネジ込んだら、次の要領で玉当たり調整を行う。

⚠️ ロックナットはギザギザが外側になるように取付けること。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327211724j:plainf:id:manayuzu34:20180327211743j:plain👆【ハブの玉当たり調整】
表側の玉押しを手で可能なところまでネジ込んだら90°程度戻し、13mmハブスパナで玉押しを固定した状態で、17mmスパナを写真矢印方向に回してロックナットの締め付けを行う。

[締め付けトルク : 10-15N・m]

※ ハブの玉当たり調整とは、ハブのベアリング部のカップ・ボール・玉押し間の隙間調整のことであり、玉押しとロックナットの締め合せによってこの隙間を最適化することである。

 

 

f:id:manayuzu34:20180327212857j:plainf:id:manayuzu34:20180327212904j:plain👆【玉当たり調整確認】
ホイールを立てた状態で、ハブ軸を上下に揺らしてもガタつきがなく、かつハブ軸を回転させてもゴリゴリ感がないことを確認する。
ガタつきやゴリゴリ感がある場合は、玉押しとロックナットの締め合せを解除し、再度調整し直す。(当方は納得がいくまで、最低でも5回はやり直す...)

 

 

f:id:manayuzu34:20180327212953j:plainf:id:manayuzu34:20180327212958j:plain👆【クイックレリーズ取付け】
クイックレリーズを取付けて作業完了。

⚠️ タケノコバネの取付け向きは細い方が内側になることに注意。

 

散財記録

最後に、今回の記事に載せたロードバイク関連グッズのうち、当方が実際に散財した費用を計算してみる。(実際はネット購入・店頭購入したものが混在するが、執筆時のAmazon価格を購入価格として計算している)

※ 当ブログは利便性の観点からAmazonへのリンクを多用した構成になっているが、決してAmazonのまわし者というわけではない、またアフィリエイト報酬を受け取るような設定はしていないため (設定の仕方が分からないだけともいう...)、安心してリンク先でポチって頂いて構わない。

 

 

散財合計額 : ¥8,283

まだ全然大したことないではないか。

 

次回は、リアハブのグリスアップを取り上げる。